Q & A

問いと答え

QUESTION
  • 092
  • 社会や世の中

伝統や文化を絶やさないようにするには何が必要ですか?

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ANSWER. 05

リスペクトとリサーチ、そしてやってみる。
伝統や文化の多くは経済社会により著しく衰退、失われました。しかし、現代では経済社会すらも必ずしも信じられるものでは無くなりつつあるのかもしれません。環境問題や人権問題など今我々が抱えている多くの問題に経済が関係しています。そんな中我々は、自分たちの力で新たな未来を切り開いていかなければならないのではないか。と、考えたりします……

そんな中、昔の技術を改めて知りたいと思い、伝統的な方法を多く取り入れ現代的な建築を作る事を目指し活動しています。

例えば、新建材(高度経済成長期辺りから主に使われだした材料)をほとんど使わないで、昔の方法でやってみた。オーガニックな素材で作るので環境にも良く、材料費も安くなったり、何より作っていて楽しかった。良い事がいっぱいありました。それから伝統的な建築の材料や作り方について調べてみると大変面白いのです。

その土地で作り方や材料の違いがあったり、逸話や信仰が出てきたり、時には怪談と出会う事もありました。それでいて大変理にかなっていて長い年月をかけて培われた技術は本当に凄いと実感しました。

最近では「河童」についてリサーチし、建築に取り込む事を目指しています。昔の資料を調べていると凄く面白くて現代にも通用し取り入れるべき概念だと強く感じました。

河童は日本全国色々な考え方があり、神様や自然現象の事、河原者(河原に住まわされ労働力として酷使され差別された人達)、サンカ(山に住みその地で営みをもった民族達)、妖怪、カワウソ、などなど地域によって本当に様々な捉え方があって、昔の人たちは見えない存在であり隣人である河童にリスペクトを抱き共に生きていた事が伺えました。
この事を知った時に、環境問題や人権問題も見えない物事を扱うという所があるのでこれは河童と通ずる部分があるなと思いました。そこで、人の気持ちや我々の暮らす自然環境を仮に河童と捉えてみて、河童の気持ちになってみてはどうだろうか。自分本位にならないよう河童も喜ぶWin-Winの関係性が築けるような考え方ができると、環境と共存し、人の気持ちが分かる世界がイメージできるんじゃないかと考えたのです。このように目に見えない物事を河童と仮定しそれをコントロールするのではなくお互いが良い関係性を築けるようにリスペクトをもって接する事ができたらいい世界になるのではないでしょうか。

昔から存在する伝統や文化は現代においても充分刺さるメディアで、むしろ経済とは別の見えない不確かなものの事を想う思想は、経済が揺らいでいる現代においてとても大切な事ではないでしょうか。それらを絶やさないようにする為には、知り、現代で応用、転用し、先人が培った貴重な仕組みを引き継ぐ事が必要ではないかと思います。

和田寛司
建築家・怪談師 / 30代 / 男性

ANSWER. 04

時代やニーズを見ながら、新しいアイデアを取り入れる勇気と努力を怠らないことではないでしょうか。
多分、どんな分野にも言えることだと思います。

吉田亮人
写真家 / 40代 / 男性

ANSWER. 03

ワークショップやイベントの開催や参加。デジタル形式での記録や保存。地域や諸団体、地元住民と協力し保存・継承活動を行う。世代間交流での継承。クラウドファンディング等を活用した経済的支援。

まっさん
60代以上 / 男性

ANSWER. 02

伝統や文化に触れること、携わることを続けていくことだと思います。それを必要とする人がいなくなるから絶えてしまうのです。だから伝統や文化に関わり、携わることを続けていくことが必要だと考えます。具体的には伝統工芸品を作る人にならなくても、それを購入することで、伝統工芸品を作る人が良いものを作ろうとしてそれが続いていきます。伝統的な着物を着る人が増えれば、それを作る人が頑張って作り、着物の文化も続いていきます。茶道を続ければ、茶道に必要な日本の竹の道具や焼き物等も必要とされるので、作る人が仕事を続けます。そして伝統や文化は続いていきます。

くま

ANSWER. 01

それを絶やさないようにする人や国が守る法律が必要です。

K
40代 / 男性