【放課後特別講座①】地雷原が田んぼや畑に生まれ変わる!?【コマツ講演】
突然ですが、皆さんは地雷除去といえばどのようなイメージを思い浮かべますか?
こんな感じで、おそらくは金属探知機を持って、地道に処理していく印象が強いのではないかなと思います。
しかし実際は──
ブルドーザーの先端にある特殊なドラムで潰していきます。これが地雷除去の今で
というわけで本日の本題となります。
洛陽総合高校では、放課後特別講座という取り組みを行なっています。放課後に様々なジャンルのレクチャーや講義を聞くことで、生徒の「きっかけ」作りに繋げています。
さて今回の放課後特別講座は、コマツの柳樂さんと伊藤さんにご講演いただきました。
コマツでは主に、建設・鉱山機械、ユーティリティ(小型機械)、林業機械、産業機械などの事業を展開しています。世界中の現場を「あるべき理想の現場」するというスローガンのもと、その活動の一貫として、カンボジアを中心に地雷除去活動を2003年から着手し、SDGsが謳われる2015年以前から、こういった活動に取り組んでいます。
講演はオンラインでしたが、
対人地雷やクラスター弾の模型だけでなく、対人地雷除去機のミニチュアや、実際の防護服など、地雷除去に関わる様々な資料を講演のために送っていただきました。生徒たちも、実物の登場に興味を惹かれていました。
講演では、地雷による被害者の数は減るのではなく、テロ等の影響で未だ増え続けていること。
地雷は人の命を奪うのではなく、負傷させることで、後遺症を残したり「わざと助けさせること」で相手の戦力を奪う非人道的な兵器であること。
重機での地雷除去は人力の15倍以上のスピードで処理ができること。
対人地雷と、対戦車地雷では火薬量に約30倍の差があることなど、地雷に関わる様々な知識を伝えていただきました。
そんな講演の中で、お二人は「世界は楽しい」「すきなことを見つけて欲しい」そして「夢を持って欲しい」というメッセージを生徒たちに送ります。
特に「夢を持って欲しい」という言葉には「道を造る機械を改造すれば、平和を造る機械ができた」というコマツが地雷除去と共に歩んできた言葉の力がありました。
生徒たちも「地面に埋まっている地雷だけじゃなくて、空から落としたものや木に引っかけているものがあるのを初めて知った」「手作業で処理している写真を見て、危険だなと思った」「将来の学びや地域や海外の支援をしつつビジネスマーケティングをしていることが凄いと思った」「コマツについて後で調べてみようと思った」と、後半になればなるほど、地雷除去だけでなくコマツそのものにも興味が惹かれていたようでした。
この講演は、地雷の脅威について、重機について、そして世界について知る大きなきっかけになったと思います。
貴重なお時間をありがとうございました。
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コマツ(株式会社 小松製作所)
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